茄子がままに

週末の山遊び、街遊び、自転車遊びのこと。ホームマウンテンは六甲山です。

宍道湖のしじみになりたい(2021/12/28)

待ちに待った年末旅行の日が来た。今年は高専の同級生3人と島根県へ行く。そのうちの一人「すずめ旅行社」と自称する旅行好きの友人がイチから計画を立ててくれた。宿泊地の予約だけでなく、メンバーひとりひとりの最寄駅からの交通手段をすべて調べ、特急券なども全員分用意してくれ、まさに至れり尽くせりである。昨年は和歌山の那智勝浦へ訪れたが、大変素晴らしい旅だった。今年も彼の計画する旅行をとても楽しみにしている。

当日、新神戸駅で神戸メンバーと集合し、新幹線ひかりに乗り込む。姫路駅で香呂の友人と無事に合流。そのまま寝ぼけて流れていく景色を眺めているとすぐ岡山駅に到着し、乗り換えのため下車。1時間ほど時間が空くので、駅ナカの喫茶店でモーニングを食べた。コーヒーがやけに美味しかった。約1年ぶりに会う友人もいるが、話のノリは学生の頃と変わらず、久しぶりに味わう居心地の良さにしみじみとした。みんな着々と目標に向かって進んでおり、自分も頑張らねばと強く思った。f:id:massto0421:20220102061710j:image

新幹線の改札を出て特急「やくも」に乗り換えた。カラーリングなのか、車両の形状なのか、あるいは両方なのか分からないが、レトロさを感じさせる列車を目にすると旅行の実感が湧いてきてワクワクする。そんな我々の想いを乗せて、特急「やくも」は高梁川沿いに黙々と岡山の山間部へと突っ走っていく。次第に車窓からはチラホラと残雪が目につき始め、新見あたりで完全な雪景色となった。神戸や大阪の市街地で雪が積もることは滅多にないので、年甲斐もなく興奮した。f:id:massto0421:20220102061801j:imagef:id:massto0421:20220102061805j:imagef:id:massto0421:20220102061757j:image

やがて最初の目的地「足立美術館」の最寄りにあたる安来駅に到着する。お昼ご飯に名物のどじょう料理を食べたかったが、あいにく目当てのお店は休業していた。仕方ないので足立美術館近くの売店でライスバーガーを食べた。まあまあ美味しかったが若干物足りなかった。

足立美術館は日本庭園と横山大観の絵画で有名らしい。どちらも全く興味はなかったが、日本庭園のスケールの大きさに驚いたし、横山大観水墨画の表現技術は素人目にもすごいなと思わせるものがあった。しかし個人的には新館で展示されていた「華やぐ日本画」という企画展が楽しめた。美術にはあまり縁がないが、今後自転車のデザインもしていくと考えると、ある程度美的センスもの備えておく必要があったりするのだろうか。自信がないなぁ。f:id:massto0421:20220102061905j:image

続いて一行は松江へ。少し雨がぱらついていたが、そのおかげで気温は思っていたほど低くない。宿泊地まで駅から徒歩30分ほどの道のりを歩くことにした。駅を出てメインストリートと思わしき道を西へ歩いていくと、視線の先に石灯籠が見えてきて、さらにその向こうには大きな水辺が視認された。宍道湖である。今回初めて訪れたのだが、既視感があるのは間違いなく琵琶湖の影響だろう。f:id:massto0421:20220102062023j:imagef:id:massto0421:20220102062018j:image

宿は「夕景湖畔すいてんかく」という旅館。名のとおり宍道湖に面した立地で、案内された部屋も湖側だったため非常にロケーションが良かった。17時ごろにチェックインしたので、部屋に入って荷物を整理したり、浴衣に着替えたりしていると夕飯の時間になった。夕飯は松江牛のすき焼きや鮑の踊り焼きに舌鼓を打った。普段は食べられない料理に満足。f:id:massto0421:20220102062041j:image

いったん部屋に戻って温泉へ。露天風呂に行くと雨がしっかり降っている。雨音を聴きながら温泉に浸かるのもなかなか良かった。明日は晴れてほしい。

部屋に戻ってから自販機で買った缶ジュースを片手に喋るつもりだったが、自分は夜勤明けからの睡眠不足で眠気に勝てず、布団に寝転ぶや否や寝落ちしてたらしい。意識の遠くでみんなの喋り声が聞こえていたのは覚えているのだが…。今回旅行に参加できなかった友人ともビデオ通話で喋っていたようだ。深夜2時ごろに目を覚ましてスマホ越しに意味不明な会話をしたことは記憶している。友人同士でケンカして仲違いしていた2人も、この通話で仲直りしたようで安心した。いつか6人全員で旅行したいものだ。一回起きたもののやはり眠いので歯磨きしてから布団に入る。スマホを見ると中学の同級生からインスタのDMが来ていたが、文章を考えるのが面倒だったのと、深夜特有の謎テンションが働き、どじょうすくいの人形の写真だけ送って画面を閉じた。f:id:massto0421:20220102065204j:image