茄子がままに

週末の山遊び、街遊び、自転車遊びのこと。ホームマウンテンは六甲山です。

小野アルプス縦走(2022/01/03)

比較的温暖な気候の神戸市でも、北区となると話は変わってくる。「新神戸トンネルを抜けると雪国であった」と揶揄されがちだが、笑い話ではない。この日も雪は降っていないものの、ツンと冷たい空気がはりつめる朝だった。僕は待ち合わせ場所のコンビニでホットコーヒーを飲んで体を温めていた。

今日は学生の頃バイトしてた自転車屋の店長と常連さん2人の、合計4人で小野アルプスへ登りに行く。神戸市北区のローソン神戸山田町中店で待ち合わせし、常連さんの車2台に僕と店長がそれぞれ乗り込んで小野市へ向かった。

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今回の山行のゴール地点となる「鴨池」で1台車を停め、もう1台の車に乗り換えて今度はスタート地点の「白雲谷温泉ゆぴか」へ向かう。8:30ごろに登山を開始した。
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小野アルプス縦走は全長7.9kmで、コースタイムは約5時間となる。アルプスの名の通り、岩場を交えた壮観な景色が楽しめるらしく、自分も前々から登ってみたいと思っていた。また、標高100〜200mの山々が連なるため、日本一標高が低いアルプスとも呼ばれており、初心者でも縦走を楽しめるのも魅力のひとつである。

登り始めから断続的にアップダウンが続くので、息を切らさないようマイペースを維持して歩いていく。走りやすそうなシングルトラックもあるため、縦走コースの往復回数を調整すればトレイルランの練習にも良さそうな道だった。

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いくつか山を超えると見晴らしの良い山頂にやってきた。アンテナ山というユニークな名の山頂からは、今まで歩いてきた山々が見渡せる。自分の歩いた軌跡を確認することこそ縦走の醍醐味であろう。山頂でお会いした地元の方はイヌと一緒に登りにきていた。

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アンテナ山の次に着いたのは惣山。小野富士とも呼ばれているらしい。近くの展望スポットからは、小野アルプスの核心部となる紅山の岩場が見える。遠くから見ても相当な傾斜で、なかなか登りがいがありそうだ。f:id:massto0421:20220116170350j:imagef:id:massto0421:20220116170340j:image

惣山の少し急な下りを終えるとすぐに登り返しがやってくる。家族連れも多く、小さい子どもは大人よりも軽やかな足取りで山道を登っていた。家族でも気軽に登れる山があるのはいいな。そんなことを思いながら登っていると視界が開け、目の前には紅山の岩場が立ちはだかっていた。この時点で僕のワクワクは頂点に達し、堪えきれず「先行ってきます!」とメンバーさん達に言い残して走っていった。
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岩場なだけあって二足で走るのはすぐに難しくなり、途中で手も使ってよじ登る。安山岩なので靴のグリップはよく効き、面白いほどに岩場を直登できる。しかし傾斜が傾斜なので、中腹あたりで足に乳酸がたまり少しめげそうになる。ペースを調整してなんとか頂上まで走り切ることができた。とは言っても、息が限界で山頂に着くなりへたり込んでしまった。この出し尽くした感じが非常に気持ちよかった。

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息を整えてから中腹まできた道を引き返した。店長は北アルプスにもよく登っていて岩場に慣れているので、他のメンバーのサポートに回っている。自分もそこに加わることにした。常連さん1人は岩場ではなく、巻道を登って山頂に向かったようだ。もう1人の常連さんは果敢に岩場の直登コースを攻めていた。確実に一歩一歩登っていき、全員無事に紅山の山頂に到着できた。登ってきた岩場を振り返り、充実感溢れる山歩きの余韻に浸りながら下山した。f:id:massto0421:20220116170325j:imagef:id:massto0421:20220116171742j:image