コロナ禍の影響で各地のトレラン大会が中止・延期の措置をとられる中、とうとう3月末に参戦予定だったハセツネ30kも中止となりました。
ハセツネ30kとは毎年10月に開催されるハセツネCUP(日本山岳耐久レース)の選考レースのような位置付けで、1000位以内に入ると本戦のエントリー優先権を得られます。ハセツネ30kが中止になったことで、なんとエントリーしていた選手全員に本戦のエントリー権が付与されました!正直1000位以内に入る自信がなかったので本当にありがたいです。今となっては本戦の開催も危ういですが…笑
キャノンボールはどのような措置が取られるのか心配していましたが、予定通り開催。まぁキャノンならやるやろうと思ってました。なんせ台風が接近する最中でもふつうに開催するような大会ですから笑(2017年 台風21号)
運営されている方の1人“naddist”さん曰く、キャノンボールという場を提供しているだけであり、参加するしないは全てランナーの判断に託すスタンスを取っているそうです。
https://note.com/naddist/n/n933f7c04b380
ランナーもエイドボランティアも皆で大会を運営し作り上げていくことが、キャノンボールが愛される理由の一つなのでしょう。
来る3月21日、2度目の「六甲縦走キャノンボールラン 」今回は六甲全縦を往復するpowerの部にエントリーしました。4月から就職で神戸を離れるので、六甲山の集大成ということで思い切りました。
装備はこんな感じです。
前回に比べてかなり軽量化しました。行動時間が長いほど装備の重さが後半の疲れ具合に直結してくるので。ザックはモンベルのクロスランナーパック7L。基本的に動いていれば寒くならないので防寒具は最低限にしました。この装備でだいたい約3kgです(水800ml込)
コロナにより一部ルール変更と追加。
1.受付に焼酎を設置(消毒用)
2.濃厚接触を避けるため開会式は中止。受付後各自スタート。
3.キャノンボール応援歌斉唱の代わりに受付で歌詞カードを配布。各自歌ってスタート。
4.参加者同士のハイタッチは禁止。かわりに親指と小指を立てて「アロハ〜」と挨拶する。
5.ゴールテープは張らず、ゴール地点に置いておくので、使いたい人は使ってもらう
6.ゴール撮影も廃止。フィニッシュバナーを貼っておくので各自記念撮影。
大真面目にふざけるのがキャノンの醍醐味。ここでもぶっ込んできましたね笑
20:00 須磨浦公園スタート
受付後、順次スタートなので周りに人は全然いませんでした。はやる気持ちを抑えてゆっくり旗振山までの階段を登ります。というか何気にここの階段しんどいんです。
20:15 旗振山
旗振山からの夜景は初めて見ました。コース全体を通して言えることですが、本当に贅沢なナイトトレイルです。なんせ1000万ドルですから💵
20:25 高倉山
団地の灯りは暖かみがあっていいですね。心和みます。ペース抑えたつもりでも結構早くなってました。ledrenserのヘッドライトのおかげで夜でも足の置き場に困らないからかな。
このあと問題なく須磨アルプスも通過。横尾山下山後、周りにいたランナーが散り散りになっていく。それぞれのマイナールートがあるようです。そのうちの1人について行って少しコースカット。みなさん熱心に研究されてますね。
21:40 高取山
これは多分、烏原貯水池。ここから菊水山まで急登が続きます。六甲全縦で一番苦手な区間。でも不思議なのが夜だとあまり疲れを感じないこと。周りが見えないから集中して淡々と登れるからですかね?
22:50 菊水山
そんなこんなで山頂。夜の菊水山といえば、一昨年の学祭終わりに皆んなでナイトハイクしたことを思い出します。23:00に妙法寺を出発して、市章山で日の出を見て、その足で湊川温泉に浸かる。あれは最高でした笑
などと余韻に浸りながら山頂を後にします。菊水の下りは危ないので慎重に。
23:50 市ケ原
櫻茶屋さんはキャノンボールの日は深夜に関わらずお店を開けてくださってます。本当にありがたいことです。
市ケ原まで下ると次に待ち受けるのは難関の摩耶山。この辺からなにやら胃腸の調子が悪くなりだします。目立った症状はないけど、ムカムカ感がこみあげる。かなりペースダウンして登ります。
ネガティブな思考を振り払えないまま登っていると、どこからかユーミンの「やさしさに包まれたなら」のメロディが!ついに幻聴かなと思いつつも次第に大きくなるリコーダーの音色。
目の前に現れたのは天狗エイド。リコーダーを吹いていたのはなんと小学校低学年くらいの男の子。こんな真夜中に山の中で応援してくれてるなんて、、めちゃめちゃ元気もらえました💪
そして生姜入り特製ホットレモンティーの美味しいこと。身も心も生き返りました!
1:05 摩耶山
天狗エイドのおかげで無事に掬星台に着きました。安定のオアシスです。
摩耶山まできたら後は六甲山まで緩い上り基調のロードを行くだけ。好き嫌いが分かれるけど自分は割と好きなほう。特にガーデンテラス付近のトレイルから見る神戸の景色が素晴らしいのです。急に眼前に現れるのでサプライズ感があっていい!
これは極楽茶屋前のエイド。あったかいスープをいただきました。美味!
3:00 六甲山頂 一軒茶屋
夜の鉢巻山トンネルが好きだ
東六甲の下りに入って数分で折り返しランナーとすれ違う。はえーよー
4:35 えんぺい寺休憩所
とりあえず片道終了です。
タイムは8時間40分。予定では9時間だったのでいい感じのペース。
キャノンボールのルールでは、この折り返し地点での休憩時間は最終タイムに含まなくてもいいので、実質何時間休憩しても構いません。しかし早く須磨に着きたい気持ちがあるので5:00には出発しました。
水がほぼ無くなって、食べるのに水分必須のカロリーメイトもどきが食べれなくなりましたが、ここでも私設のエイドに助けられました。クラチャウダー風のスープが身に染みました。
復路の東六甲は想像以上に過酷でした。まず眠気が半端ないです。気付いたら目を閉じながら歩いてました。走れません。また思うように補給がとれなかったのでエネルギー不足でした。
一軒茶屋前のエイドでバナナとパンをいただきました。バナナはどれだけ疲れてても食べられる最強の補給食です。
7:35 六甲山頂 一軒茶屋
えんぺい寺休憩所から快調に走れば1時間半のところを、2時間半もかかってしまいました。
2度目の極楽茶屋前エイドでは梅酒のお湯割りをいただきました。うめーーー!!
六甲山上のロードまったく走れませんでした。ダメダメです。辛い。後からやってきたspeedの部のランナーに次々と抜かされます。
写真撮り忘れましたがthird place rokkoさんのエイドでチーズパンスープをいただきました。これがまた絶品で、、辛いけど幸せ
キャノンボール中には度々このような矛盾極まりない感情が生まれます笑
11:00 大龍寺
エイドだーーカレーだーー美味しっ
鍋蓋山にて、いつぞや六甲山で遭遇した裸足のお兄さんと再会。このお兄さんもOMMのアドベンチャーライト20を使っていたのでよく覚えてる。
このお兄さんに離されまいと鍋蓋の下りで飛ばしてたらいつの間にか走れるまで体力が回復してました。それどころかログを見ると鍋蓋の下りのタイムがベストでした笑 お兄さんパワー恐ろしい笑
12:00 菊水山
相変わらず登りは撃沈。
14:20 馬の背
逆走コースの難関である横尾山はなぜか楽に登れました。ここまで来ればゴールはもうすぐ!
高倉山から旗振山まで飛ばしに飛ばしました。なぜか登りでもガンガン走れました。ここまで来れた嬉しさがこみ上げてきて、走っても走っても足が止まらないのです。あの感覚は初めてでした。
15:05 旗振山
階段下るの辛過ぎる。ひざ〜〜
15:15 須磨浦公園 ゴール!
念願の六甲全縦往復、完走しました。初めて全縦を完歩したあの感動を思い出すことができたのが何よりの収穫です。
リザルトは完走84人中41位でした。まだまだTJARを目指すには力不足です。精進します。
妙法寺に住んでる友人が、自分を追っかけてゴールまで来てくれました。嬉しいことしてくれるじゃないか!その後食べたコペンハーゲンのホットドックの味は一生忘れなれないだろうな。