自転車で山、海へ行く

週末の山遊び、街遊び、自転車遊びのこと。ホームマウンテンは六甲山です。

仙丈ヶ岳・甲斐駒ヶ岳①(2023/07/29,30)

TJAR選考会の正式なルートは当日に発表されるが、スタート地点、ゴール地点、1日目のテント場は報告書などで公表されているので大体のルートは把握できる。今回の山行の目的はそのルートを歩いて選考会のイメージを掴むことである。

2:00 駒ヶ根駅スタート

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まずは南アルプスの玄関口である市野瀬へ向かう。駒ヶ根駅から市野瀬までの最短コースは中沢峠を経由する約20kmのコースなのだが、中沢峠が工事中で通行止めとなっていたので、県道49号を途中で左折して戸倉山経由で向かうコースに変更した。距離は約25kmで当初の予定からプラス2時間として計画を立てた。

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長野県といえど駒ヶ根の市街地は蒸し暑く、ロードを走っていると汗が吹き出した。膝に貼っていたキネシオテープは早くも汗で剥がれ出してきていた。選考会や本選のことを考えてコース上の自販機の場所を気にしながら進んだ。

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3:50 戸倉山登山口
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いかにも熊が出そうな雰囲気でビビりながら歩く。風が通らない樹林帯の道なので暑くて仕方ない。暑熱順化が充分ではなかったのかもしれない。

4:51 戸倉山(1680m)
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戸倉山は“伊那富士”という別名を持っている。駒ヶ根の市街地から南アルプス方面を眺めると確かに綺麗な三角錐の形をしていた。山頂には仏像が鎮座していて、古くから地元民の信仰対象であったことが窺える。山頂はそこまで展望がきく訳ではなかったが、樹々の隙間から南アルプスの稜線の一部が覗いており美しかった。
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戸倉山山頂から下山を開始した。急峻なトレイル区間を抜けて林道に出る。樹々の隙間から差し込む日光に心を洗われる。やはり山で迎える朝は格別である。
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林道を抜けると市野瀬の集落が見えた。TJAR本選では市野瀬にある「入野谷」という宿泊施設の駐車場がデポジット地点になっており、そこで荷物を入れ替えたり仮眠を取ったりしている。“TJARは南アルプスからが本番”と言われるように、選手達はこの市野瀬から気持ちを入れ替えて南アルプスの大山塊に挑むのだろう。
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どこかに自販機は無いかと歩いていたら市野瀬公民館の前に一つあった。横のベンチに座ってサイダーを飲みながら補給食の柿ピーをぽりぽり食べた。ここが南アルプスに入る前の最後の自販機だが、この先仙丈ヶ岳の柏木登山口にも水場があるので水の補給は後者を頼るのがいいだろう。
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6:30 市野瀬 入野谷

TJARのDVDでお馴染みの光景にテンションが上がる。

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7:15 柏木登山口(1159m)
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これから登る地蔵尾根のCTは9時間。CT0.7で計画していたので6時間20分前後で仙丈ヶ岳山頂に着きたいところである。選考会ではこの地蔵尾根で地図読みスキルの課題が出される。登山道沿いにポイントが3つあり、それぞれの位置を事前に配布された地図上に書くという内容である。そのためコース上において自分の現在地を正確に把握しておく必要がある。しかし下の写真からも分かるように地蔵尾根の序盤は樹林帯となっており地形がわかりづらい。
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中間水場あたりからは少しだけ視界が開ける。雲から頭を出しているのは中央アルプスの稜線である。3年前に原野から駒ヶ根まで中央アルプスの主稜を縦走したことが懐かしまれた。空木岳の山頂からは南アルプスの稜線がどこまでも続いているのが見えて、その大きさに圧倒されたりもした。

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登山口を出発して約2時間経過した。標高は1800mほどで登山口からは650mしか上がっていない。標高差から分かる通りここまでは緩やかな斜面で、トレランの装備なら走れる程度である。ここから松峰小屋、地蔵岳、そして仙丈ヶ岳へ向かうまでで一気に標高を上げていく。

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松峰のトラバース道でクマらしき糞を発見。足早に通過する。
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松峰小屋あたりでペースダウン。やはり傾斜がキツくスピードが上がらない。加えて駒ヶ根を出発してから8時間が経過しており、体力的にキツくなってきた。
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11:00 丸山谷ノ頭(2437m)
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ようやく森林限界に達し視界が開けた。気持ち的にはここからギアを上げたいところだったが眠気も相まって身体がついてこなかった。仙丈ヶ岳の山頂まであと1kmもないところで、とうとうダウン。ハイマツの陰で寝転んで15分ほど仮眠した。稜線を抜ける風が涼しくてずっと転んだままになりたかったが、下山してきた他のハイカーの声で我に帰り再出発した。
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地蔵尾根分岐点から藪沢カールを眺める。眼下に見えるのは仙丈小屋である。

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13:03 仙丈ヶ岳(3031m)
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柏木登山口から5時間48分で登頂。ペースはCT0.65ほどだった。山頂は人が多かったので早々に離れて大仙丈ヶ岳へ向かった。選考会では2日目に大仙丈ヶ岳のピークを踏まなければなかったと記憶している。時間的には夜間になりそうなので、昼間のうちに道の状況を確かめておくのは有効である。尾根からは北岳がよく見えた。
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13:25 大仙丈ヶ岳(2976m)
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南アルプスのなかでも北岳周辺は雷の巣窟であり、過去にも落雷によって学生が亡くなっていたりする危険な場所である。この日もよく晴れており積乱雲がもくもくと山の斜面伝いに上昇していた。なるべく稜線で雷に遭う確率を下げたいので長居はできない。大仙丈ヶ岳からまた仙丈ヶ岳へと引き返して長衛小屋へ向かった。

仙丈ヶ岳あたりで私用の電話がかかってきたが電波があまり入らないためまともに通話できず。先へ急ぎたいところだが、稜線を離れるとさらに電波が入らないと予想できたので仙丈小屋へ立ち寄り、電話の用件を済ませる。

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仙丈ヶ岳からは甲斐駒ヶ岳の頭がちらりと見えた。仙丈ヶ岳とは対照的な隆々とした岩壁がかっこいい。
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15:53 長衛小屋(1988m)

連休ということもあってテン場は見たこともないほどの数のテントで埋まっていた。仕方ないので登山道脇の小さいスペースにクロスオーバードームを設営した。選考会ではここでシェルターの設営テストがある。噂どおりここの地面はペグが刺さらないため、その辺に落ちてる石を利用してテントを支えなければならないことを確認できた。
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