この日は家族で滋賀県の綿向山に来ていた。わが家では年に一回、家族で登山をする習慣があり、去年は蒜山に登った。
綿向山は標高1110mの山で鈴鹿山脈に属している。鈴鹿山脈といえば厳しいアップダウンが連続する「鈴鹿セブンマウンテン」が有名であるが、綿向山は初心者でも登りやすい山で、地元では愛好家も多いそうだ。
確かに登山道はよく整備されており歩きやすい。木々にも適度に人の手入れが届いており、登山道には秋の光が頭上から差し込んでいて心が洗われるようだった。
紅葉の色彩に秋を感じつつも、落ち葉を踏みしめる音は冬の到来を予感させる。ゆっくりと歩くことで、いつもは見逃しがちな季節のメッセージを受け取ることができた。たまにはこんな山歩きも悪くないと思いながら里山を楽しんだ。