茄子がままに

週末の山遊び、街遊び、自転車遊びのこと。ホームマウンテンは六甲山です。

とびしま海道ライド②(2023/03/19,20)

森田食堂で晩ごはんを食べた後は、蔵本通りにあるネットカフェ「コミックバスター赤ビル店」に泊まった。ネカフェの上階には銭湯もあって、ネカフェを利用すると銭湯の割引券が貰える。呉で安く泊まりたいならオススメである。

翌朝トレランザックを背負い、それ以外の荷物はネカフェの個室に置いて5時に出発。これから灰ヶ峰に登りに行く。人気のないレンガ通り、静まり返った山麓の住宅街を走り抜けて正面登山路の登山口にとりつく。登山口に入るとすぐに急登が始まり、標高を上げていくにつれ斜度はどんどん増していく。灰ヶ峰の標高は737mとそこまで高くはないが、六甲山と同じように海との距離が近いため急斜面となる。

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6:12 灰ヶ峰の山頂に到着。曇りなので景色はあまり良くないが、九つ嶺に囲まれた呉の街を眺めていると穏やかな気持ちになれた。いつかの機会に九嶺全山縦走をしたいなぁと思いながら足早に下山を開始した。下山路はロードを選択。斜面を巻いているので斜度はそれほどキツくない。峠走にはもってこいなコースである。道沿いに下っていき山麓の住宅街まで来ると立ち寄りたいスポットがある。それはGoogle MAPを眺めていて発見した「すずさん家」と示された場所である。『この世界の片隅に』の主人公すずさんが嫁いだ北條家のことだろう。近くにきてからGoogle MAPを開いてウロウロと探してみたが、ここと確信できる場所は見つからず。地元の方の目も気になるので大体の場所で呉港の風景を撮って下っていった。
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お次は有名な三ッ蔵。ここも『この世界の片隅に』で登場する。北條家が街へ出て買い物するときもこの道を通るようである。
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ネカフェに戻ってきたらシャワーだけ浴びて外に出た。朝ごはんも森田食堂を利用。朝は8時半から営業されている。開店して間もなく入ったが昨夜と同じくらい常連さんがいた。中華そばを注文すると5分ほど出てきた。これこれ、と思いながら麺をすする。このシンプルさがたまらない。
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これで今回のミッションは果たせたので、10時呉港発 松山行きのフェリーに乗って呉の街にお別れをした。頭の中で細野晴臣の「はらいそ」が流れる。呉の街はまさに自分にとっての“はらいそ”なのである。

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桟橋から あの異国の船に飛び乗って

adiós farewell

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女の様に 見据える街の灯に

Kissして バイバイ バイバイ good-bye
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いつか僕も街の黄昏 

愛を待つ人の元へ行く
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アディオス フェアウェル 

サヨナラ

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オレンジの伊予鉄が走るここは愛媛県松山市。しとしと春の雨が降る。出来れば観光ライドと行きたいところであったが、この天気では観光するような気分になれず、このままノンストップで約50km先の東予港へ戻ることにした。
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時間が経つにつれて雨足はどんどん強くなり、難所の中山谷渓谷では視界もやや曖昧に。桧皮峠の下りは長い区間において歩道がないのでやむを得ず車道の端を走るのだが、走行コンディションが最悪な状況で大型トラックが横スレスレを通り過ぎていくのは生きた心地がしなかった。
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かなり下ったところでようやく歩道が現れたのですぐさま退避。かなり神経をすり減らして走ってきたので一休みすることにした。相変わらず雨は強いままで、じっとしていると今度は身体が冷えてくるので休憩もそこそこに再び走り出した。

東予の市街地まで降りてきたものの、フェリーの出航時間までまだまだ時間がある。びしょ濡れのまま待ち続けるのも忍びないので、近くの温泉を探して時間を潰すことにした。ちょうど数百メートル先に「東予温泉いやしのリゾート」という温泉施設があったので利用した。温泉に浸かってようやく一息つくことが出来た。

夕食は温泉近くにあった中華料理店「福泰楼」へ。今治B級グルメ焼豚玉子飯とラーメンのセットがあったので注文。どちらも美味しい上にボリュームがすごい。値段もかなりリーズナブルでリピートしたいと思った。ごちそうさまでした。
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フェリーの出航時間もそろそろということで東予港に向かう。港周辺の道路は街灯が少ないのでフロントライトの明るさを最大にして走る。ほどなくしてオレンジフェリーと港の灯りが見えてきた。海面に光が反射してなかなか幻想的だった。元々は東予港ーしまなみ海道尾道ー呉ーとびしま海道東予港の行程を2泊3日で走るつもりだったが、仕事の都合で短縮になってしまった。2日目に至っては天気も悪くライドを楽しめる状況ではなかったが、1日目のライドは2日目を埋めても余りが出るくらい充実していたと思う。やはり自転車旅はマイペースが一番である。翌朝はそのまま仕事に向かわなければならないが、フェリーに乗っている間は仕事のことを忘れて、ひたすら旅の余韻に浸っていた。
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