茄子がままに

週末の山遊び、街遊び、自転車遊びのこと。ホームマウンテンは六甲山です。

あけおめろっこう(2023/01/01)

“今年一番最初に六甲山最高峰に登った人”の称号を得るために、今年も年越し六甲ハイクを敢行。ハイクというかトレラン。紅白歌合戦が流れるリビングでいそいそと山支度をする。その光景を見慣れている家族は特別何をいうわけでもなくテレビを観ている。 22時…

西山谷遡行(2022/12/30)

六甲山系の難ルートの一つとされる西山谷ルートに、友人のT君と挑戦することになった。住吉駅で集合し寒天橋までラン。寒天橋から西山谷ルートに入る。来年のOMMに2人で出場する予定なので、その練習も兼ねてヤマレコは奥の手とし、基本は地図とコンパス(使…

新雪の岩湧山ライド&ハイク(2022/12/25)

クリスマスが今年もやってきた。例年どおり特に予定もないので朝からゴロゴロしていたが、暇なときほど余計なことを考え憂鬱になる傾向があるので外出しようと思い立った。そういえば先週あたりから金剛山に雪が積もっているという情報が流れてきた。金剛山…

小豆島ライド(2022/12/3,4)

高専に行っていたころは週2くらいの頻度で実家から25km先の学校まで自転車で通っていた。冬場は家を出てもまだ薄暗く、HAT神戸のなぎさ公園で夜明けを迎えるのが常だった。そんなことを思い出しながら、同じ季節、同じ場所、同じ時間帯に夜明けを迎えた。い…

六甲全山縦走24ピークスハント(2022/11/27)

夜勤明けの日曜日、まだ夜が明けきらぬうちから電車を乗り継いで須磨浦公園まで来た。駅から少し離れた広場にはすでに多くのランナーが集まっていて、各々レース前の装備のしたくをしたり他のランナーと談笑したりしていた。その中に見たことのある顔があっ…

神戸マラソン(2022/11/20)

第10回神戸マラソンのエントリー抽選が当たった。東神戸マラソンではなく、神戸マラソンである。地元民なら一度は出たいマラソン大会であろう。マラソンといえば、日本におけるマラソン発祥の地は神戸である。1909年、湊川の埋立地(現在の新開地あたり)か…

西粟倉村とちくさ高原(2022/10/29,30)

六甲有馬ヒルクライムに出てから自転車熱が再燃しつつあったこともあり、勢いでちくさ高原ヒルクライムにエントリーした。レースへのモチベーションはそこまで高くはなかったが、ちくさ高原の近くに以前から行ってみたかった西粟倉村があることに気づき、エ…

蒜山三座縦走(2022/10/08)

何年ぶりかの家族旅行で蒜山高原へやって来た。幼少の頃にもここへ連れてこられたことがあり、下蒜山から中蒜山まで縦走登山した。下蒜山の山頂直下の鎖場で半泣きになったことは今でも鮮明に覚えており、その体験がショッキング過ぎたのか他の記憶はおぼろ…

六甲有馬ヒルクライムフェスタ(2022/09/11)

六甲山でヒルクライムレースが開催されると聞き、すぐさまエントリーした。過去に六甲山でヒルクライムレースが開催されたのは10年以上も前のことである。記憶が定かではないが、そのレースではビーナスブリッジから摩耶山掬星台までのコースを、TT方式で競…

栂海新道から白馬岳③(2022/08/15,16)

2時間ほど仮眠し23時に朝日小屋を出発。あまり眠れなかったものの十分身体を休められたので足取りは軽い。気温はさほど低くないが、ときおり日本海側から突風が吹き付けるため、ウインドブレーカー代わりにしているレインジャケットを羽織って次の目標となる…

TJAR2024の参加条件変更について思うこと

4月29日にTJAR2024の参加要件が発表された。2022年大会からの大きな変更点は2つ。その内容を公式HPから引用する。 TJAR2024においては、これまでの内容を踏襲した上でいくつかの変更を加えています。大きい所では「③参加条件 1,」本大会を想定した行動につ…

栂海新道から白馬岳②(2022/08/13,14)

親不知海岸から標高2418mの朝日岳まで、約27kmつづく栂海新道が開通したのは1971年。北アルプスの登山史としてはごくごく最近の話である。地元の電気技術者である小野健さんを筆頭に「さわがに山岳会」のメンバーの手作業によって開通された。藪刈り中に富山…

六甲山に寄せて(2023/04/09)

六甲縦走キャノンボールランで知り合ったウエダさん、マツイさんのお二人と、マツイさんのお友達のトラさん、サオリさん、カオリさんの計6人で、去年の6月に摩耶山を走った。元来人見知りの自分でも居心地よく山を楽しめたのは、皆さんの人柄の良さに他なら…

Pink Moon(2023/04/02)

三宮センター街のジュンク堂で又吉直樹の新作エッセイ集『月と散文』を買い、リューアルオープンしたての東遊園地のベンチに座ってページをめくる。春の陽気、通りぬける風、青々とした芝生、子供のはしゃぐ声。どこをどう切り取っても春の休日に相応しい和…

タオルケットは穏やかな(2023/03/05)

ホール全体を震わすシューゲイザーの爆音は、私の身体の深部までも共振させる。その振動に耐えんと身体が強張るが、末端の震えは止まらない。ボーカルが加わることで爆音はさらなるエネルギーを持ち、容赦なく押し寄せてくる。気を抜けば奥から身体がボロボ…

栂海新道から白馬岳①(2022/08/13,14)

2021年の段階で計画していた親不知ー上高地の北アルプス縦走は、5月のカトブンで酷使した足の怪我により不可能となっていた。今の足の状態や体力を考慮し、短縮版として親不知から爺ヶ岳あたりまで縦走できればとも考えていたが、どうにも山行計画日の天気が…

TJAR2022開会式(2022/08/07)

8月6日金曜日。連日の大雨による土砂災害の影響で特急サンダーバードがまさかの運休。仕事が終わる17時に会社を出て、深夜0時までに富山県西魚津に到着するためには…と急いで調べる。結局、新幹線で大阪から名古屋まで出て、高速バスに乗り換えて富山へ向か…

悠久の自然(2022/11/3,4,5,6)

日々の暮らしに追われている時、もうひとつの別の時間が流れている。それを悠久の自然と言っても良いだろう。そのことを知ることができたなら、いや想像でも心の片隅に意識することができたなら、それは生きてゆくうえでひとつの力になるような気がするのだ…

テンションの上がらねえこと(2022/12/09)

テンションの上がらねえことに…パワー使ってる場合じゃねえ…! 講談社の人気漫画『宇宙兄弟』にて、帰還船のパラシュート展開システムエンジニアの、ピコ・ノートンという人物が登場します。冒頭のセリフは、親友の死に直面した若き日のピコが、人生の短さを…

ワーニャ伯父さん(2022/11/15)

ワーニャ伯父さん、生きていきましょう。 長い長い日々を、長い夜を生き抜きましょう。 運命が送ってよこす試練にじっと耐えるの。 安らぎはないかもしれないけれど、 ほかの人のために、今も、年をとってからも働きましょう。 そして私たちの最期がきたら、…

2023年 参加予定レース・イベント

1/21,22 ハンドメイドバイシクル展 3/4,5 サイクルモード大阪 3/18,19 六甲縦走キャノンボールラン 4/ 東神戸マラソン 5/ エロイカジャパン 7/15,16,17 分水嶺トレイル 7/ OMM bike 10/ 六甲縦走キャノンボールラン 11/ OMM 11/神戸マラソン 2/大阪マラソンo…

残雪の幻想(2022/07/09,10)

六月初めの常念乗越 残雪に輝く槍・穂高の稜線 標高三千メートル 豊かなカールの雪をめぐらす 中岳支稜に浮かぶ あでやかな 残雪の造型 右手にかざす扇に 岳の夏を呼び たゆとう袂に 稜線の春を送る あわただしく移りゆく 季節の谷間に ひそやかに 浮かび 舞…

拝啓 加藤文太郎 兵庫縦断176kスピードハイク(2022/5/3,4)

晴れわたる日本海をバックに「拝啓 加藤文太郎 兵庫縦断」と書かれた大きな横断幕が吊るされている。その傍らで砂浜に横たえて少し居眠りをした。待ちに待ったこの日を迎えることに興奮して前日はあまり寝付けなかったのだ。波打つ日本海のさざめきと燦々と…

竜ヶ岳(2022/06/12)

会社の先輩と八ヶ岳連峰の赤岳に登る予定だったが、活発化した梅雨前線の影響で雨予報となり、2日前に中止の決断をした。関西はまだ天気は保ちそうで、一緒に登山する予定だった先輩のお誘いで鈴鹿山脈の竜ヶ岳に登ることになった。 先輩の運転で堺から登山…

剱岳 (2022/07/30,31)

私たちの命の長さでは測り切れない夥しい年月の、時には悲しくなるほどの冷たさを内に隠した岩の峰。しかもそれは永遠不変の姿の存在としてではなく、老いたる人の顔に深々と刻まれた皺に似た亀裂を、岩の物語として洵にあからさまに見せている。 串田孫一『…

AVEDIO BACCHUS SL ヒルクライム仕様カスタム計画

先日「六甲有馬ヒルクライムレース」に参加して、久しぶりにヒルクライムの楽しさを思い出した。高専を卒業して以来、落車リスクの高いロードレースからは遠ざかっていたが、比較的安全なヒルクライムレースはもう一度出てみたいと思った。ということで自転…

定禅寺通り(2022/07/18)

たとえば青色と水色の間に何百種類もの色が存在するように、「寂しい」「悲しい」「切ない」の間に何百種類の感情の色彩があったとしたら。同じように、友達と恋人、恋人と家族、生活と仕事、その間に何百種類もの関係や状態の色があったとしたら。それは大…

海岸列車・浜坂旅情(2022/5/2)

初夏の訪れを予感させるような新緑の山中を、播但線の朱い列車はゴトゴトと走る。連休真っ只中だというのに、車内には地元の高校生でひしめき合っている。校名の刺繍が入った大きなカバンや、車両の天井に届きそうな薙刀らしき長物を持っている様子から、部…

ツールドしものせき(2022/03/27)

昨年6月に開催される予定だった「ツールド・ド・しものせき」はコロナ禍で延期になり、今年の3月下旬にようやく開催される運びとなった。前日に新幹線で下関入りし、唐戸にあるゲストハウス「uzuhouse」で前泊。屋上テラスから見渡せる関門海峡の風景は相変…

六甲縦走キャノンボールランrainbowの部(2022/03/16,17)

5回目の参戦となる六甲縦走キャノンボールラン。縦走路を1.5往復するrainbowの部で念願の完走を果たせたのは、ひとえに今から述べる方々のご協力あってこそのものだと思う。たらたらと時系列に出来事を書いていっても退屈なので、今回は上に述べた方々に焦点…